夢をみた。

夢での出来事は、印象に残ることがある。

 

昨晩は、気分的には下降気味だった。

夢を介して、朝起きたら、少し回復していた。

 

夢はいつも奇妙だけど、今回も奇妙だった。

いつくかの場面が断片的に切り替わっていった。

 

—————

 

わたしはプールにいたんだと思う。室内プールで、とても深いプールだった。誰かと一緒に、水に入ったり、出たりしていた。深くて足が届かないから、すぐに疲れてしまって息が苦しかった。苦しくて、誰かに手を取られながらシャワーを浴びる場所のようなところへ向かった。向かう途中の床が、歩くのに気持ち悪かった。

 

プールは温泉のようなところに変わっていた。温かいシャワーを浴びたくて、いくつかのシャワーが横に並んだ場所の一つでシャワーを浴びた。温泉のような場所だから、何も服は着ていない。でもなぜか、まわりには何人かの男の人がいるだけだった。ようすははっきりしていない。ただ男の人がいるだけで、それぞれはそれぞれシャワーを浴びたりしているだけだった。 恥ずかしい とは思わなかった。ただ、すごく、居心地の悪さがあった。

プールからシャワーへのみちで隣にいた誰かは、そのときも隣にいた。

 

わたしはふいにこう言った。「男の人のからだに生まれたかった」

見知らぬ誰かはわたしの全体をまじまじと、ゆっくり見つめて、こう言った。「あなたのからだはあなたのからだというだけだよ」  

 

細かくは、その言葉は、わたしがそう解釈したもの であるのかもしれない。

それは、冷たく言い放たれた というよりは、目を見て、穏やかに、言われたものだった。

 

あぁ そうか。

 

———慰めがあった。

 

隣にいた誰かはおそらく、男性 であったけれど、その人が男か女か、ということは多分、それほど大きなことではない。

 

すこし経って、さっきまでいたシャワーが並んでいる場所から少し離れたところで、その場所を見ると、一人の女の人が、座ってシャワーを浴びていた。

 

—————

 

夢の光景は、ここまでである。

 

わたしは、シャワーを浴びる場所にいたとき、少なくとも肉体的には異質の存在として あった。そして、そこには、ものすごく、居心地の悪さがあった。

でも、隣にいた誰かに対しては、そのような感じ方はしなかった。わたしのすぐよこに、すぐそばに立っていてくれた。

 

その人は、「そのことがそのようであること」、「そのことがそのようにあること」を、簡潔に、でも、こころをもって、わたしに教えてくれた。あたたかさと、おだやかさと、包んでくれるような親しみがあった。

 

わたしは安心して、そのことに、その言葉に、その人に、わたしを委ねたい と感じた。

 

 

あとからみたシャワーを浴びていた女の人 は、もしかしたら、みえていなかっただけで、最初からいたのかもしれないし、そうでなかったのかもしれない。